薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

初心者薬剤師さん救済のため、薬の名前の由来などをザックリ解説していきます。

糖尿病の薬、ビグアナイト系(BG) メトグルコ、グリコラン 薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

糖尿病薬で、最も効果があるといわれるのが、

メトグルコをはじめとするビグアナイト系です。

メトグルコとグリコランは、成分は同じですが、

それぞれ、メトグルコは1日2250㎎、グリコランは1日750㎎までと

最大量が違く、処方箋上では、別の薬扱いなので、注意が必要です。

 

ビグアナイト系(BG)

メトグルコ(メトホルミン)

適応症

2型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで効果不十分な場合に限ります)

メトグルコの用法用量の初期投与量・最大量

1日500㎎から開始し、

1日最高2250㎎まで。

メトグルコの副作用の注意点

下痢、嘔吐などの乳酸アシドーシス、冷や汗などの低血糖症状に注意が必要です。

 

ビグアナイト系(BG)

グリコラン(メトホルミン)

適応症

2型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで効果不十分な場合に限ります)

グリコランの用法用量の初期投与量・最大量

1日500㎎から開始し、

1日最高750㎎まで。

グリコランの副作用の注意点

低血糖症状に注意。

下痢、嘔吐などの乳酸アシドーシス、冷や汗などの低血糖症状に注意が必要です。

 

糖尿病の薬、速攻型インスリン分泌促進薬 スターシス、ファスティック、グルファスト、シュアポスト 薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

糖尿病の薬で、

速攻型インスリン分泌促進薬

スターシス、ファスティック、グルファスト、シュアポスト は、

食直前に飲む必要性のある薬です。

 

速攻型インスリン分泌促進薬

スターシス、ファスティック(ナテグリニド)

適応症

2型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで効果不十分な場合に限ります)

スターシス、ファスティックの用法用量の初期投与量・最大量

1回90㎎を1日3回、毎食直前(10分以内)

1回最高120㎎まで増量可能

スターシス、ファスティックの副作用の注意点

低血糖症状に注意。

スターシス、ファスティックは、SU剤のとの併用はしません。

 

速攻型インスリン分泌促進薬

グルファスト(ミチグリニド)

適応症

2型糖尿病

グルファストの用法用量の初期投与量・最大量

1回10㎎を1日3回、毎食直前(5分以内)

グルファストの副作用の注意点

低血糖症状に注意。

グルファストは、SU剤との併用はしません。

 

速攻型インスリン分泌促進薬

シュアポスト(レパグリニド)

適応症

2型糖尿病

シュアポストの用法用量の初期投与量・最大量

1回0.25㎎を1日3回、毎食直前(10分以内)

1回最高1㎎まで増量可能

シュアポストの副作用の注意点

低血糖症状に注意。

シュアポストは、SU剤との併用はしません。

シュアポストは、スターシス、ファスティック、グルファストと比べて、

インスリン分泌促進作用の効果が長いといわれています。

糖尿病の薬、SU剤(スルホニル尿素)薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

糖尿病薬のSU剤と言われる、血糖値を下げる昔からの薬で、

低血糖症状のリスクが高い薬をザックリまとめます。

 

SU剤(第2世代)

グリミクロン(グリクラジド)

適応症

インスリン非依存型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで効果不十分な場合に限ります)

グリミクロンの用法用量の初期投与量・最大量

1日40㎎から開始。

1日最高160㎎まで

グリミクロンの副作用の注意点

低血糖症状に注意。

 

SU剤(第2世代)

オイグルコングリベンクラミド

適応症

インスリン非依存型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで効果不十分な場合に限ります)

オイグルコンの用法用量の初期投与量・最大量

1日最高10㎎まで

オイグルコンの副作用の注意点

低血糖症状に注意。

 

SU剤(第3世代)

アマリール(グリメピリド)

適応症

2型糖尿病(ただし、食事療法・運動療法のみで効果不十分な場合に限ります)

アマリールの用法用量の初期投与量・最大量

1日最高6㎎まで

アマリールの副作用の注意点

低血糖症状に注意。

帯状疱疹の服薬指導 帯状疱疹の症状、帯状疱疹薬の注意点 薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

帯状疱疹に使われる解熱鎮痛薬である、NSAIDsは、

アスピリン喘息、消化性潰瘍、重篤な肝障害、、腎障害、血液異常などは、禁忌です。

 

帯状疱疹に神経痛として使われる

三環系抗うつ薬トリプタノール(アミトリプチン)などは、

抗コリン作用に起因する禁忌疾患である、

緑内障(失明のリスク)、前立腺肥大(尿閉のリスク)になどに注意しましょう。

 

帯状疱疹の神経痛として使われる

三環系抗うつ薬

トリプタノール(アミトリプチリン)

アモキサンアモキサピン

トフラニール(イミプラミン)

アナフラニールクロミプラミン)

には、併用禁忌薬があります。

 

モノアミン酸化酵素阻害薬(MAO阻害薬)である

エフピー(セレギリン)と併用すると、

MAO阻害薬の活性アミンの分解を抑制する効果が増大してしまい、

交感神経刺激作用が増強し、

結果的に、発汗、不穏、全身けいれん、異常高熱、昏睡などのリスクが起こります。

 

ですから、これらの三環系抗うつ薬とエフピーは、併用禁忌です。

 

帯状疱疹の病気の症状として、

痛みを伴う赤い発疹のブツブツや水泡のみずぶくれが、

胸や背中、おなか、顔などの神経にそって帯状に現れるのが特徴です。

疲れやストレスなどで、免疫力が落ちた時に10人に2人ぐらいはかかってしまう

皮膚の病気が帯状疱疹です。

 

帯状疱疹は、直接命に関わる病気ではないですが、

三社神経痛と言われる顔の神経に帯状疱疹が起きてしまうと

激しい痛みだけでなく、顔面まひや眼球が傷つけられ、最悪、失明に至ることもある

怖い病気が、帯状疱疹なのです。

 

帯状疱疹の対処法として、

痛いから、冷やしてはいけません。

冷やすと、ウィルスは返って、働きが活発になり、

痛みが増してしまいます。

ウィルスは、熱に弱いので、温湿布やカイロなどで

帯状疱疹部位は、温めるとよいでしょう。

 

帯状疱疹後の神経痛は、打撲による痛みと違って、

温めると痛みが和らぐことが多いです。

 

帯状疱疹で使われる抗ウィルス薬は、

ゾビラックス(アシクロビル)

バルトレックス(バラシクロビル)

抗ウィルス薬は、ウィルスの遺伝子の働きを邪魔して、

ウィルスが増えないようにする効果があります。

抗ウィルス薬は、通常、5~7日服用を続けるのが一般的です。

この理由として、7日間以上服用しても、効果が変わらないといわれています。

 

帯状疱疹後神経痛に、痛み止めとして使われる薬として、

三環系抗うつ薬であるトリプタノール(アミトリプチリン)があります。

 

トリプタノールは、本来は、うつ病の薬ですが、神経痛にも効果があるといわれています。

この神経痛の鎮痛効果は、

主に、痛みを抑える神経を活発にし、痛みの伝わりを抑えるためと考えられています。

 

ただし、トリプタノールは、眠気などの副作用があるため、

日中の服用を避けるのが一般的です。

 

帯状疱疹後神経痛に、痛み止めとして使われる

神経痛の痛み止めとして、リリカ(プレガバリン)があります。

リリカは、痛みを起こす脳の神経物質であるグルタミン酸などが分泌されるのを抑えて、

帯状疱疹後の神経痛などに効果を示します。

リリカは、人によって、眠気が強く出る場合がありますので、

眠気の注意喚起はしっかり行うことが必要です。

 

 

帯状疱疹後神経痛に、痛み止めとして使われる

慢性的な神経痛の痛み止めとして、ノイロトロピン(ワクシニア)があります。

ノイロトロピンは、慢性的な神経痛を抑える目的で、処方されます。

 

ノイロトロピンは、痛みを抑える作用などがあるといわれていますが、

ノイロトロピンは、副作用も少なく安全性は高い薬ですが、

鎮痛作用として、効果が穏やかなため、神経痛薬の補助的なイメージが強いです。

 

帯状疱疹薬の副作用を挙げておきます。

 

帯状疱疹薬の痛み止めとして使われる

NSAIDsの バファリンボルタレンロキソニン、セレコックス、などの

解熱鎮痛薬の副作用として、多かれ少なかれ、胃腸障害が出ることがあります。

解熱鎮痛薬は、できる限り空腹時の服用を避け、

何か食べ物を入れてから等、食後に服用する必要があります。

解熱鎮痛薬を服用して、腹痛、吐き気などが起きるようなら、

解熱鎮痛薬の服用を中止して、受診を促してください。

 

帯状疱疹の神経痛で使われる三環系抗うつ薬の副作用で最も多いのは、

抗コリン症状による口内乾燥、便秘、尿閉などです。

三環系抗うつ薬

トリプタノール(アミトリプチリン)

の副作用の抗コリン作用として、

口の渇きや便秘、男性の場合は、尿の出が悪くなる尿閉などが出てしまうリスクが

ありますので、しっかり注意喚起してください。

 

もう一つの三環系抗うつ薬の副作用として、

眠気、倦怠感があります。

三環系抗うつ薬は、頭の神経に作用するので、眠気やふらつきを起こすことがあるからです。

 

三環系抗うつ薬は、飲み方として気を付けなければいけないのは、急にやめると、

退薬症候群といわれる離脱症状が起きます。

離脱症状として、主の症状は、だるさ、頭痛、吐き気、筋肉痛や風邪のような症状が起きる場合があります。

三環系抗うつ薬は、やめるときは、徐々に薬の量を減らすのが必要です。

副鼻腔炎とは、鼻水、鼻詰まりを主とするアレルギー疾患です。薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

副鼻腔炎は、顔面骨の4対の空洞の粘膜が炎症を起こし、

主に鼻閉、膿性・粘性鼻汁が起こる症状です。

 

風邪のウィルスや細菌の感染などにより、鼻症状の炎症が繰り返されると

蓄膿症と呼ばれる慢性副鼻腔炎に移行してしまいます。

 

副鼻腔炎の薬物治療の目的は、

鼻炎症状を軽減させ、生活の質を上げることです。

 

急性期副鼻腔炎では、抗菌薬が投与され、

慢性副鼻腔炎では、抗炎症作用を持つクラリスなどの14員環マクロライド系抗菌薬の

少量長期療法がおこなわれます。

補助薬として、ムコダインなどの排膿促進薬、抗アレルギー薬などが併用されます。

 

副鼻腔炎薬で、要注意なのは、

クラビットアベロックスなどのキノロン系抗菌薬は

妊婦・授乳婦に、投与禁忌。

クラリスなどのマクロライド系抗菌薬、ムコソルバンなどのアンブロキソールなどは、

授乳婦に、投与禁忌などで、要注意です。

 

ペニシリンアレルギーの方は、

サワシリン(アモキシシリン)、クラバモックスなどは、投与禁忌、

卵白アレルギーの方は、

ノイチーム(リゾチーム)が投与禁忌なので、要注意です。

 

副鼻腔炎薬の抗菌薬の併用禁忌は、

クラリス、クラリシッド(クラリスロマイシン)は、

クリアミン(エルゴタミン含有製剤)との併用禁忌です。

CYP4阻害により血中濃度が上昇し、麦角中毒が発現し、四肢虚血が生じてしまいます。

 

クラリス、クラリシッド(クラリスロマイシン)は、

オーラップ(ピモジド)と併用注意です。

CYP4阻害により血中濃度が上昇し、QT延長により、命に関わる重要な副作用が起こるためです。

 

ニューキノロン系の抗菌薬、シプロキサン(シプロフロキサシン)は、

筋弛緩薬のテルネリン(チザニジン)と併用禁忌です。

CYP1A2阻害で、チザニジンの血中濃度が10倍になり、立ち眩み、低血圧などが起きてしまいます。

 

アベロックス(モキシフロキサシン)のニューキノロン系の抗菌薬は、

アンカロン(アミオダロン)などのクラスⅢ群の抗不整脈と併用禁忌です。

QT延長により、逆に不整脈を誘発してしまいます。

 

副鼻腔炎の病気は、

鼻の中の穴の副鼻腔に、風邪のウィルスなどが副鼻腔に入り込み、

副鼻腔の粘膜に炎症が起きて、副鼻腔の花が詰まってしまい、膿などがたまって

鼻水、鼻づまりが現れるのが、副鼻腔炎です。

 

副鼻腔炎の主な症状は、鼻水鼻づまりです。

副鼻腔炎の抗菌薬は、

副鼻腔で増えた細菌を殺菌するために投与されます。

 

副鼻腔炎に使われるムコダインなどの排膿促進薬は、

副鼻腔にたまった膿や、ネバネバした鼻水を分解してサラサラにして、

鼻水の排泄を促す効果があります。

 

副鼻腔炎の薬としての注意点として、

 

副鼻腔炎の抗菌薬は、体に合わず、蕁麻疹のような症状が起こる場合があります。

その場合は、アレルギーで、体に合っていないので、

すぐ中止し、直ちに受信を促してください。

 

副鼻腔炎の抗菌薬は、下痢症状も起きることもあります。

これは、抗菌薬は、悪い菌だけでなく、良い菌である善玉菌なども殺菌してしまい、

腸内フローラが乱れが原因です。結果、下痢などが起こります。

 

小児の粉薬の投与量の目安 薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

小児の粉薬の投与量の目安をまとめたいと思います。

あいうえお順です

 

アレジオン

用量 0.25~0.5mg/kg/回

用法 1日1回」

成人量

 

オゼックス

用量 6mg/kg/回

用法 1日2回

成人量

 

オノン

用量 7mg/kg/日

用法 1日2回

成人量 450mg/日

 

オラペネム

用量 4~6mg/kg/回

用法 1日2回

成人量

 

カロナール

用量 10mg/kg/回

用法 1日60mg/日まで

成人量

 

クラリス、クラリシッド(クラリスロマイシン)

用量 10~15mg/kg/回

用法 1日2~3回

成人量

 

ザジテン

用量 0.06mg/kg/回

用法 1日2回

成人量

 

ジスロマック

用量 10mg/kg/回

用法 1日1回

成人量

 

ジルテック

用量 2歳以上6歳以下 2.5mg/kg/回、7歳以上14歳以下 5mg/kg/回

用法 1日2回

成人量 10~20mg/日

 

セフゾン

用量 9~18mg/kg/日

用法 1日3回

成人量

 

ニポラジン

用量 気管支喘息0.12mg/kg/回、それ以外0.06 mg/kg/回

用法 1日2回

成人量

 

バナン

用量 3~4mg/kg/回

用法 1日2~3回

成人量

 

ファロム

用量 5~10mg/kg/回

用法 1日3回

成人量

 

ムコサール、ムコソルバン(プルスマリン)

用量 0.9mg/kg/日

用法 1日3回

成人量

 

フロモックス

用量 3mg/kg/回

用法 1日3回

成人量 100~150mg/回

 

ペリアクチン

用量mg/kg/回

用法1日1~3回

成人量 4mg/回

 

ホクナリン

用量 0.04mg/kg/回

用法 1日2回

成人量 2mg/日

 

ムコダイン(カルボシステイン

用量 10mg/kg/回

用法 1日3回

成人量 1500mg/日

 

メイアクト(セフジトレン)

用量 3~6mg/kg/回

用法 1日3回

成人量 100~200mg/回

 

メプチン

用量 5歳以下1.25μg/ kg/回、6歳以上25μg/ kg/回

用法 5歳以下2~3回、6歳以上1~2回

成人量 50μg/ kg/回

 

ワイドシリン

用量 20~40mg/kg/回

用法 3~4回

成人量 250 mg/回