アクトスは糖尿病薬のチアゾリジン系のお薬です。アクトスの効果と副作用 薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)
アクトスは糖尿病薬のチアゾリジン系のお薬です。アクトスの効果と副作用 薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)
アクトス(ピオグリタゾン)とは、糖尿病の治療薬の中でも「チアゾリジン系」というタイプに属します。
アクトスはインスリン抵抗性を良くする(インスリンの効きを良くする)ことで糖尿病を改善してくれます。
ですが、心不全などの副作用の報告もあり、注意しながら使用すべきお薬です。
1.アクトスの特徴
先ずはアクトスの特徴に関しまして、かんたんに紹介します。
アクトスは末梢器官(筋肉や脂肪など)に糖が吸収され易くすることによって血糖を下げてくれるお薬になります。
血糖を下げるホルモンであるインスリンも血糖を末梢器官に取り込ませるのが働きであるから、アクトスはインスリンの作用を助け、
インスリンの効きを改善するお薬であるという事も出来ます。これを「インスリン抵抗性の改善」と呼ぶのです。
糖尿病のお薬にはいくつかタイプがありますけど、ザックリ分けると2つの機序に分けられます。
1つ目が、血糖を下げるホルモンの「インスリン」の分泌を促進することで血糖を下げようとするお薬です。
これとしては「スルホニル尿素(SU)薬」「速効型インスリン分泌促進薬」「DPP4阻害薬」「GLP1作動薬」などが挙げられます。
インスリンというのは私たちの身体に元々備わっているホルモンで、血糖を下げるただ一つのホルモンです。
インスリンは、血液中の糖(血糖)を筋肉など末梢組織に移動させることで血糖を下げます
(そうして、末梢組織に運ばれた血糖は、生命活動のエネルギー源となるのです)。
2つ目は、インスリンに依存することなく血糖を下げるお薬です。これに関しては、「ビグアナイド(BG)剤」「チアゾリジン誘導体」などが挙げられます。
インスリンに依存しないで血糖を下げるから、インスリンが欠乏してしまう病態にも効果を得ることができます。
他にも血糖の吸収をゆるやかにする「αグルコシダーゼ阻害剤」や、尿から糖をたくさん出す「SGLT2阻害薬」などもあります。
こういったように糖尿病治療に効き目があるアクトスですが、副作用には気をつける必要があります。特に注意しなければいけない事は心不全のリスクを増やしてしまうことです。
このためアクトスは心不全の方に禁忌です。また体液量を増すことで浮腫(むくみ)を増やしてしまう作用があったり、体重増加などがありえます。
その為アクトスは、副作用を慎重に考慮しながら使っていくお薬なので、今現在の糖尿病治療においては最初から使われないお薬です。
その他の糖尿病治療薬を使っても効果が期待できない時に検討される事が多いと思われます。
2.アクトス錠の副作用
アクトス錠は副作用に要注意のお薬です。
アクトス錠の副作用頻度は、薬16%~25%前後と、けっこう、多めです。
アクトスで、最も多い副作用は
- 浮腫(むくみ) になります。
- むくみはとくに女性、インスリンを併用している患者さん、高用量のアクトスを使用している患者さんで生じさせやすくなります。
心不全患者には、禁忌など、アクトスは副作用には要注意のお薬になります。
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