薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

初心者薬剤師さん救済のため、薬の名前の由来などをザックリ解説していきます。

帯状疱疹の服薬指導 帯状疱疹の症状、帯状疱疹薬の注意点 薬をわかりやすくザックリ解説(薬剤師が教える薬の全て)

転職で

帯状疱疹に使われる解熱鎮痛薬である、NSAIDsは、

アスピリン喘息、消化性潰瘍、重篤な肝障害、、腎障害、血液異常などは、禁忌です。

 

帯状疱疹に神経痛として使われる

三環系抗うつ薬トリプタノール(アミトリプチン)などは、

抗コリン作用に起因する禁忌疾患である、

緑内障(失明のリスク)、前立腺肥大(尿閉のリスク)になどに注意しましょう。

 

帯状疱疹の神経痛として使われる

三環系抗うつ薬

トリプタノール(アミトリプチリン)

アモキサンアモキサピン

トフラニール(イミプラミン)

アナフラニールクロミプラミン)

には、併用禁忌薬があります。

 

モノアミン酸化酵素阻害薬(MAO阻害薬)である

エフピー(セレギリン)と併用すると、

MAO阻害薬の活性アミンの分解を抑制する効果が増大してしまい、

交感神経刺激作用が増強し、

結果的に、発汗、不穏、全身けいれん、異常高熱、昏睡などのリスクが起こります。

 

ですから、これらの三環系抗うつ薬とエフピーは、併用禁忌です。

 

帯状疱疹の病気の症状として、

痛みを伴う赤い発疹のブツブツや水泡のみずぶくれが、

胸や背中、おなか、顔などの神経にそって帯状に現れるのが特徴です。

疲れやストレスなどで、免疫力が落ちた時に10人に2人ぐらいはかかってしまう

皮膚の病気が帯状疱疹です。

 

帯状疱疹は、直接命に関わる病気ではないですが、

三社神経痛と言われる顔の神経に帯状疱疹が起きてしまうと

激しい痛みだけでなく、顔面まひや眼球が傷つけられ、最悪、失明に至ることもある

怖い病気が、帯状疱疹なのです。

 

帯状疱疹の対処法として、

痛いから、冷やしてはいけません。

冷やすと、ウィルスは返って、働きが活発になり、

痛みが増してしまいます。

ウィルスは、熱に弱いので、温湿布やカイロなどで

帯状疱疹部位は、温めるとよいでしょう。

 

帯状疱疹後の神経痛は、打撲による痛みと違って、

温めると痛みが和らぐことが多いです。

 

帯状疱疹で使われる抗ウィルス薬は、

ゾビラックス(アシクロビル)

バルトレックス(バラシクロビル)

抗ウィルス薬は、ウィルスの遺伝子の働きを邪魔して、

ウィルスが増えないようにする効果があります。

抗ウィルス薬は、通常、5~7日服用を続けるのが一般的です。

この理由として、7日間以上服用しても、効果が変わらないといわれています。

 

帯状疱疹後神経痛に、痛み止めとして使われる薬として、

三環系抗うつ薬であるトリプタノール(アミトリプチリン)があります。

 

トリプタノールは、本来は、うつ病の薬ですが、神経痛にも効果があるといわれています。

この神経痛の鎮痛効果は、

主に、痛みを抑える神経を活発にし、痛みの伝わりを抑えるためと考えられています。

 

ただし、トリプタノールは、眠気などの副作用があるため、

日中の服用を避けるのが一般的です。

 

帯状疱疹後神経痛に、痛み止めとして使われる

神経痛の痛み止めとして、リリカ(プレガバリン)があります。

リリカは、痛みを起こす脳の神経物質であるグルタミン酸などが分泌されるのを抑えて、

帯状疱疹後の神経痛などに効果を示します。

リリカは、人によって、眠気が強く出る場合がありますので、

眠気の注意喚起はしっかり行うことが必要です。

 

 

帯状疱疹後神経痛に、痛み止めとして使われる

慢性的な神経痛の痛み止めとして、ノイロトロピン(ワクシニア)があります。

ノイロトロピンは、慢性的な神経痛を抑える目的で、処方されます。

 

ノイロトロピンは、痛みを抑える作用などがあるといわれていますが、

ノイロトロピンは、副作用も少なく安全性は高い薬ですが、

鎮痛作用として、効果が穏やかなため、神経痛薬の補助的なイメージが強いです。

 

帯状疱疹薬の副作用を挙げておきます。

 

帯状疱疹薬の痛み止めとして使われる

NSAIDsの バファリンボルタレンロキソニン、セレコックス、などの

解熱鎮痛薬の副作用として、多かれ少なかれ、胃腸障害が出ることがあります。

解熱鎮痛薬は、できる限り空腹時の服用を避け、

何か食べ物を入れてから等、食後に服用する必要があります。

解熱鎮痛薬を服用して、腹痛、吐き気などが起きるようなら、

解熱鎮痛薬の服用を中止して、受診を促してください。

 

帯状疱疹の神経痛で使われる三環系抗うつ薬の副作用で最も多いのは、

抗コリン症状による口内乾燥、便秘、尿閉などです。

三環系抗うつ薬

トリプタノール(アミトリプチリン)

の副作用の抗コリン作用として、

口の渇きや便秘、男性の場合は、尿の出が悪くなる尿閉などが出てしまうリスクが

ありますので、しっかり注意喚起してください。

 

もう一つの三環系抗うつ薬の副作用として、

眠気、倦怠感があります。

三環系抗うつ薬は、頭の神経に作用するので、眠気やふらつきを起こすことがあるからです。

 

三環系抗うつ薬は、飲み方として気を付けなければいけないのは、急にやめると、

退薬症候群といわれる離脱症状が起きます。

離脱症状として、主の症状は、だるさ、頭痛、吐き気、筋肉痛や風邪のような症状が起きる場合があります。

三環系抗うつ薬は、やめるときは、徐々に薬の量を減らすのが必要です。